その7艦載艇
艦載艇シルエット

戦艦「大和」の艦載艇(かんさいてい)を見てみましょう。

10分の1「大和」の艦尾(かんび)をよく見てみると、小さな船が見えます。

艦載艇
艦載艇
艦載艇(かんさいてい)は働きもの!
艦載艇とは艦(ふね)にのせられている短艇(たんてい。ボートのこと)です。
軍艦(ぐんかん)基本的に岸に横付けすることがなく、沖合に停泊(ていはく)し、そこから短艇で陸へと渡ります。
人を運んだり、救助したり、そのほか船の仕事に使われるなど、それぞれの短艇に仕事があります。

戦艦「大和」には、どんな短艇がのっていたの?

よし、さっそく見てみよう!

内火艇
▲内火艇(ないかてい)模型
内火艇は、おもに士官(しかん)の上陸などの交通用ボートとして使用されました。
このほか、泊地(はくち)の哨戒任務(しょうかいにんむ。パトロールする仕事)をおこなう時にも使われました。

艦隊司令長官(かんたいしれいちょうかん)が上陸する時などに使うため、長官艇(ちょうかんてい)とも呼ばれました。

写真の模型は、10分の1「大和」のある「大和ひろば」に展示されています。

大和にのっていた短艇の種類✨ 

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内火ランチ(長さ12mと8mの2種類)
おもに乗組員の輸送用に使われ、12mで110人、8mで30人乗ることができました。
カッター(長さ9m)
救助用、兵員輸送、物資運搬、いかりをおろす時などに使用されました。12本のオールでこぎ、45人乗ることができました。

格納(かくのう)された短艇(たんてい)たち
艦載艇をしまう格納庫(かくのうこ。収納する倉庫)が備え付けられていたことは、戦艦「大和」ならではの特徴でした。

「大和」の46センチ主砲は、発射すると爆風がすさまじく、(ふね)の上に置いてある物が壊れてしまうほどでした。そこで、つんである短艇をしまうための倉庫をつくり、引き込んで格納することにしたのです。

みんな頑張れ~!!

カッター訓練
カッター訓練のようす(海上自衛隊幹部候補生学校)
「総短艇(そうたんてい)!!」で始まるカッター競技

呉市のお隣、江田島(えたじま)市には、海軍士官になるための海軍兵学校(かいぐん へいがっこう)がありました。

海軍兵学校の「カッター訓練」は有名で、大変厳しく分隊(ぶんたい。チームのこと)ごとの競争でその速さを競います。オールは全員が団結して漕がなければ前に進みません。

海軍兵学校は、現在の海上自衛隊の幹部候補生学校であり、今でもカッター訓練が行われています。