「回天(かいてん)」は、魚雷(ぎょらい)という水中をすすむ爆弾(ばくだん)をもとにした兵器(へいき)であり、呉海軍工廠(かいぐんこうしょう)で研究・開発・製造されました。

人が一人乗り込んで操縦(そうじゅう)をし、目標とする艦艇(かんてい)に体当たりをする特攻兵器(とっこうへいき)です。

「人間魚雷」とも言われました。

訓練(くんれん)中の回天(試作第3号艇)

「回天」の作戦

「回天」は潜水艦(せんすいかん)に乗せて運ばれます。

目標とする艦艇を見つけると、潜水艦から切り離されて発進します。

潜水艦に搭載(とうさい)され、出撃(しゅつげき)する「回天」

⚓ふねの種類:潜水艦(せんすいかん)

海にもぐって敵に接近、魚雷による攻撃(こうげき)を行う(現在はミサイル等の攻撃も行う)(ふね)。「海の忍者(にんじゃ)」ともいわれる潜水艦は、そのが命です。単独で遠くまで進攻(しんこう)したり、やパトロールを行います。

※青色の文字をクリックすると説明が出ます。再度クリックすると説明は消えます。

「回天」は戦争の状況が悪くなっていくなか開発され、戦争が終わるまでに100人以上の人が亡くなりました。

訓練(くんれん)をしている途中に亡くなった人もいます。

大和ミュージアムに展示している「回天」は「十型」で試作(しさく)のものです。

回天十型試作型(大和ミュージアム 大型資料展示室)

実際に発進していった「回天」は、展示室の床に描かれている「一型」です。

展示室に描かれた回天一型の見取り図(大和ミュージアム 大型資料展示室)

このような特攻作戦(とっこうさくせん)は、「回天」以外にも飛行機(ひこうき)や舟艇(しゅうてい・小型の船)など、様々な形で行われました。

関連する展示物の紹介

大和ミュージアムでは、「回天」搭乗員(とうじょういん)であった塚本太郎(つかもとたろう)さんが家族に残したメッセージ(肉声にくせい)を聞くことができます。

塚本太郎大尉
塚本太郎大尉(だいい)
塚本大尉肉声
塚本大尉の肉声を聞くことができる展示